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ピノチオ特製品の生地完成品を塗装したサロ45です。
塗装は基本的にサロ46と同じ色ですがこれは真鍮の地肌に塗装するので
マッハのプライマーを吹いてから日光のクリーム2号、青1号(2等車の帯の色)、
青2号の順で吹き付けました。2等車の帯の下にあるクリームの細い線はサロ46では烏口で入れましたが、
リベットのあるサロ45ではうまく引けそうもないのでマスキングの順番を工夫して塗ることにしました。
まず全体にクリーム2号を吹いた後、
窓周り(クリーム色の部分)と腰板の帯から下の部分をマスキングして青1号を吹きつけます。
次に腰板のマスキングをはがし帯と帯の下のクリームの線の部分までをマスキングして
最後に青2号を吹き付けました。この手順で写真のように烏口を使うよりきれいな線が表現できました。
ドアーの脇の「2」はサロ46と同じように付けたかったのですが、
このインレタは分売されておらず伊東屋や東急ハンズで探しましたが
結局よい字体のインレタが見つかりませんでした。
今年の10月末に開催された日本鉄道模型ショウに行った折に、
くろま屋の方にリクエストしておきましたのでいずれ発売されることを期待したいと思います。
屋根はエコーのルーフィングサンドを撒き、いさみやの屋根色に塗装した後、
烏口でキャンバスの継ぎ目を表現しました。
下回りはエコーの床下器具を適当に配置し、
台車は日光のTR23にモアのピボット軸受け用のブッシュを圧入したものを履かせました。
なお他の付随車に準じて絶縁側の車輪に集電ブラシを当て、カプラーはACEカプラーを取り付けました。
サロ45は昭和5年から13両が製造された横須賀線用32系の2等車です。
当初は茶色の塗装でしたが80系湘南電車が登場した昭和25年からは
横須賀色の青2号とクリーム2号に塗られるようになりました。
サロ45は戦前には田町電車区に13両全車が配置されていましたが
昭和27年の配置をみると5両(004、005、007、008、012)になっているので
半数以上が他線区に転属になったようです。
昭和34年の配置表でもこの配置に変化はないので基本編成7両時代には
この5両がサロ46とペアを組んで使われていたようです。
その後青15号とクリーム1号の新塗装に塗り替えられ昭和30年代の後半まで使われましたが
113系が導入される頃までには全車サハに格下げされ他線へ転出してゆきました。
(2005年12月 S.N)
(参考図書 タイムスリップ横須賀線:吉川文夫、三宅俊彦 著 大正出版)