
10年ほど前に発売になったエンドウのクハ76を基に旧塗装時代に仕上げてみました。
このクハ76はTR48を履いており正面窓、運用番号窓、
戸袋窓がHゴム支持となっていますので4次車(064〜101)をプロトタイプとしているようです。
当時の運転台付の電車は偶数番号と奇数番号で向きが決められており横須賀線の場合、
横須賀方向が偶数、東京方向が奇数となっていました。
偶数車と奇数車ではジャンパ栓の位置が逆になっており
東京駅に停車中は丸の内寄りにジャンパ栓が来ることになります。
このクハは偶数車ですので4次車のナンバーから084にすることにしました。
塗装は剥がさずに元の塗装の上に青2号とクリーム2号を重ねて吹き付けました。
塗り分けでは薄い色を先に塗るのが一般的ですが、
クハ76の前面は青いほうをマスクしたほうがやりやすいので青2号→クリーム2号の順で吹き付けました。
屋根はベンチレーターなどをマスキングした後、いさみやの屋根色に塗装しました。
クハ76の4次車の屋根はキャンバス張りと思い込んでいたのでエコーのルーフィングサンドを撒き、
烏口を使用して濃い目に溶いた屋根色で線を引きキャンバスの継ぎ目の表現をしてみました
(下部左写真)。しかし後で調べなおしてみるとクハ76の4次車は鋼板屋根だったので、
いずれは元に戻さないといけないかなと思っています。
当初ヘッドライト、テールライト、室内灯はいさみやの定電圧回路と1.5V球を使っていましたが
昨年定電流ダイオードと発光ダイオードの組み合わせに変えています。
またライトのちらつきを防止するために絶縁側の車輪にだるまやの集電ブラシを取り付け
全車輪から集電するようにしています(下部右写真)。
また空制側に取り付けられた締め切りコックはよいアクセントになりますので
ピノチオの組み立て済みのコックを塗装して貼り付けました。
本来このコックは空制側(関東ではジャンパ栓のある側)のすべての連結面にあるのですが
予算と効果の関係で編成の両端にのみ取り付けています。
(2005年9月 S.N)