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昭和50年代に購入しておいたピノチオ製クモハ43の初期のキットを組み立てたものです。
車体は雨樋を段付きのものに交換し客室ドアと乗務員室ドアの下部に靴ズリ
(ピノチオ製?)を追加した以外は手を加えていません。
ヘッドライトはロスト製を使用しましたが是非点灯させたいと思いライトケースの中に
黄色のチップダイオードを入れてみました。配線はいさみやで購入した極細のエナメル線を使用し、
ロスト製のライトケースの中央に開けたφ0.4mmの穴から後ろ側に出して屋根に開けた穴を通して
車内に引き入れています(下の写真にライトケースの後ろにエナメル線が出ているのが見えます)。
点灯させると少し黄色みが強いですが、まだ電球色のチップが入手不可能なのでこれで我慢しています。
塗装はサハ48と同様にマッハのプライマーを吹いた後、クリーム2号、青2号の順に吹き付けました。
屋根はキャンバス張りですので、まず配線や足台など取り外せない部分をグレーに塗装し
そこをマスキングした後でエコーのルーフィングサンドを撒いていさみやの屋根色に塗装しました。
横須賀線では普通の幌を使っていたのでこの時代にはモデルのような幌枠は付いていなかったのですが
モハ43は幌枠が付いていたほうがかっこよいと思うのであえてこの姿にしてみました。
下回りはエコーの床下器具を並べ運転台側はエンドウの密連を
反対側にはACEカプラーを取り付けました。
運転台側にはクハ76と同様にピノチオの組み立て済み締め切りコックを貼り付けました。
台車は日光のTR23にモアのピボット軸受け用のブッシュを圧入したものを履かせ
他の付随車と同様に絶縁側の車輪に集電ブラシを当てています。
昭和9年から京阪間を運行する長距離電車用として37両のモハ43が製造されました。
戦後は戦災と事故で廃車になった5両と戦争中に4扉化されてモハ64に改造された13両を除いた
全車19両が横須賀線用として田町電車区に集結しました。
横須賀線に70系が投入されるようになるとモハ70と性能をあわせるため昭和26年から7両のモハ43が
主電動機をMT15からMT30へ換装されてモハ53になりました。
モデルの001はモハ43017からモハ43801
(MT30に換装後モハ53に形式変更される前に一時期モハ43の800番台を名乗っていました)
を経てモハ53001となりました。この001は000とともに昭和33年に飯田線へ転属となりました。
横須賀線に残った5両は全て3扉化されてクモハ50になったため
この2両は後に最後まで2扉で残った貴重な存在となりました。
(2006年2月 S.N)