オハ35系の保存車輌 10

− 新天地 −

 門司港レトロ観光線の開業に合わせて新天地を得たオハフ33を友人T・Oが撮影してきてくれました。 このオハフ33 488は、EF30 1とともに小倉城趾にある勝山公園で保存されてきましたが、 平成21年(2009)1月に門司港レトロ観光線の開業に合わせて移動しました。 勝山公園を出る時は屋根の下で保存されていたのですが、残念ながら状態が悪く先行きが心配されていました。 新たな保存場所は、門司港レトロ観光線終点の 関門海峡めかり駅横の 和布刈(めかり)公園です。 海が近く、今は屋根もないのが心配の種ではありますが、保存場所としては好適地ではないでしょうか。
 この門司港レトロ観光線は、 平成16年(2004)3月に貨物輸送が終了した 鹿児島本線の支線と田野浦公共臨港鉄道を再利用したもので、平成筑豊鉄道が第二種鉄道事業者、 北九州市が第三種鉄道事業者として施設を保有し平成21年(2009)4月に開業しました。 機関車は 南阿蘇鉄道から、 トロッコ客車は島原鉄道から来たもので、 北九州鉄道記念館駅と関門海峡めかり駅を結んでいます。
 さて、オハフ33 488は、昭和23年に日本車輌で製造されました。 戦後製のオハフ33形は全てキノコ折り妻、屋根はキャンバス張りと鋼板張りがありますが、 488はキャンバス張りです。
新製時の配置は門司、昭和53年に大分で廃車になっています。  「十人十色」でオハ35・オハフ33の保存車輌一覧を掲載しましたが、 この10年で解体されてしまった車輌もでてきました。 整備されて末永く保存されるといいですね。
 画像は平成23年(2011)11月、撮影者はT・Oです。(2012年1月 H・T)


形式・番号の標記位置が高いのですが、これは勝山公園時代からのもの。


窓枠が変ですが、これも勝山公園時代からのもの。


EF30にも応急的補修が目立ちます。