◯8626Fの軌跡
昭和51年12月 新玉川線開業用に新製されたが、中間車3両に8041Fを組成し6連を組成。
昭和51年12月 新玉川線開業の祝賀列車に使用することから、 中間の8000系を8616Fの新製車と差し替え、8500系だけで6連を組む。
昭和52年4月7日 新玉川線の二子玉川〜渋谷が開業、祝賀列車に使用される。
昭和52年4月 中間の3両を8616Fと差し替え元の編成に戻る。
昭和54年8月 田園都市線・新玉川線・半蔵門線直通運転開始。
昭和56年3月 新製のサハ8946でクハ8042を置き換える。
昭和57年1月 新製のデハ8843と8605Fのサハ8922を組込み8連化。 この時、デハ8142はデハ8843とユニットを組み、デハ8526がデハ8221とユニットを組む。
昭和58年1月 新製のデハ8759-デハ8861を組込み10連化。
昭和58年9月 新製のデハ8870でデハ8221を置き換える。
昭和62年3月 新製のデハ0709でデハ8142を置き換える。
平成9年11月 8次車と10-1次車、12-2次車の5両が更新工事を受ける。



デハ8626


デハ8626は渋谷向きの先頭車で8626Fの1号車です。 8000系8次車として昭和51年12月に新製。 8626Fは新玉川線開業要員でしたから冷房準備車で落成、 新玉川線、田園都市線の直通運転開始後の昭和54年11月に冷房化。 冷房電源はクハ8042に140kVAのMGを、補助電源はM2に10kVAのSIVを持っていました。 平成7年に行先表示器のLED化、 平成9年11月に更新工事、平成15年にスカートが取付けられました。
平成29年7月29日 高津


デハ8732


デハ8732は8626Fの2号車です。 8000系8次車として昭和51年12月に新製。 新製時からデハ8626とユニットを組んでいます。 新製時は冷房準備車でしたが、昭和54年11月に冷房化。 平成9年11月に更新工事を受けています。
平成29年7月18日 二子新地


サハ8946


サハ8946は8626Fの3号車です。 8000系12-2次車として昭和56年3月に新製、 3号車に組込まれていたクハ8042を置き換えています。 クハ8042は新製の中間車を組込み8041Fとして東横線に復帰しました。 3号車のサハ8900には四隅に地下線用のアンテナがあります。 このアンテナ、現在は長方形ですが、当初は丸棒のタイプでした。 一番左のクーラーキセが15次車以降に採用された新しいタイプに交換されています。 平成9年11月に更新工事を受け、車椅子スペースが設置されています。
平成29年3月20日 高津


デハ8861


デハ8861は8626Fの4号車です。 8000系14次車として昭和58年1月に新製、準軽量車体です。 デハ8759とユニットを組み、8626Fの10連化要員でした。 14次車ですから車側表示灯は丸穴のタイプ、行先表示器は窓中心にあります。
平成29年3月20日 高津


デハ8759


デハ8759は8626Fの5号車です。 8000系14次車として昭和58年1月に新製、準軽量車体です。 デハ8861とユニットを組み8626Fの10連化要員でした。 この10連化の時点ではまだ8000系が2両組込まれていました。
平成29年7月20日 二子新地



13次車と14次車は車端の座席幅が12次車までの1725mmから 1555mmに狭められましたが、3人掛には微妙に余裕があります。 地下線仕様の場合は消火器が1両に2個備えられています。 両妻板に向かって左隅が標準ですが、 デハ8700は貫通扉の戸袋部の窓の開閉に支障するため、 貫通扉のない側の妻板の左右に取付られています。



デハ8843


デハ8843は8626Fの6号車です。 8000系13次車として昭和57年1月に新製。 サハ8922とともに8626Fの8連化要員で、 デハ8221に代わりデハ8142とユニットを組みました。 昭和62年3月からはデハ8142を置き換えたデハ0709とユニットを組んでいます。 13次車から準軽量車体となりましたが、 この13次車だけは屋根の肩部に絶縁塗料が塗られておらず、 張り上げ屋根のような外観を持ちます。
平成29年7月14日 高津


デハ0709


デハ0709は8626Fの7号車です。 8000系18-2次車として昭和62年3月に新製、 8626Fに残っていたデハ8142を置き換えています。 押し出されたデハ8142は8025Fでサハ代用となっていたデハ8263とユニットを組みました。 18-1次車の8637Fからマイナーチェンジでクーラー等が変更になりましたが、 増結用の車両は従来の仕様で新製されています。
平成27年12月30日 高津



16次車から車端の座席幅は1440mmの3人掛になりました。 準軽量車体なので袖は背の高いタイプ、 更新工事を受けていませんから妻板にモケットが貼られています。 デハ8700はパンタグラフ側の妻板に貫通扉があるので、 反対側の妻板の左右両側に消火器が置かれています。




昭和48年5月に制定された東急グループの統一マークです。 令和元年10月の組織変更で鉄道部門が分割されて東急電鉄となりましたので、 「TOKYU CORPORATION」が「TOKYU RAILWAYS」に変更されると思われます。




18次車になっても配電盤部分は塗装仕上げです。 設計の古さが感じられます。



サハ8922


サハ8922は8626Fの8号車です。 8000系10-1次車として昭和54年8月に新製。 新製時は8605Fの8連化要員で6号車に組み込まれていました。 サハ8901からサハ8910の10両は冷房電源にMGを持っていましたが、 8601Fから8605Fの5編成をMG付のサハで統一することになり、 大掛かりに編成替えが行われました。 平成9年11月に更新工事を受けています。
平成27年12月30日 高津



車端の優先席の窓に貼られているシールです。 このシールは車外、車内の両面から見えるように貼られています。



デハ8870


デハ8870は8626Fの9号車です。 8000系15次車として昭和58年9月に新製、 15次車なので準軽量車体です。 9号車に組み込まれていたデハ8221を置き換えています。 デハ8221は、8013Fにサハ代用として組み込まれました。
平成21年8月1日 長津田工場



15次車は車端の座席幅が1600mmと再び広くなりました。 しかし、4人で座ると一人当たり400mm幅とかなり窮屈なので、 中途半端に広い3人掛で使用されることがほとんどです。




車椅子スペースのある3号車、9号車の車端の戸袋部にはシールが貼られています。




デハ8500に貫通扉を持たない8630Fまでの9号車には、8号車側の妻板に貫通扉が増設されました。 この貫通扉だけ狭幅で、戸袋が車体外側に設置されています。 デハ8500に設置しなかったのは、妻板外側にパンタグラフからの母線があり、 戸袋の設置が困難なためと思われます。 8630Fまでの9号車は、椅子スペースと増設の貫通扉が特徴です。 未更新車の場合は元の貫通路の痕跡が確認できます。 また、消火器は向かって左隅が標準ですが右側に移されています。



デハ8526


デハ8526は8626Fの中央林間向き先頭車で10号車です。 8000系8次車として昭和51年12月に新製。 新製時の6連時代は単独のM、8連化時にデハ8221とユニットを組み、 昭和58年9月にユニットの相手が現在のデハ8870になりました。 8000系、8500系は、M1を単独で使用できるよう設計されていますが、 回生制動が早く切れる等の欠点があります。 平成7年に表示器のLED化、平成9年11月に更新工事を受け、 平成15年にスカート取付、平成19年にジャンパ栓の蓋を改良しています。
平成29年6月22日 高津



12次車までは、車端の座席幅が1725mmの4人掛ですが、 更新工事により一般的な3人掛となりました。 更新では妻板に貼られていたモケットが省略されています。