昭和43年に両端の新黒井〜百間町、浦川原〜飯室が廃止されてから、貨物列車はなくなり旅客も少なくなったので、通常はホジ3の単行のみの運行になってしまった。
ホジ3は客車改造の気動車であることは有名である。昭和26年の再改造により現在の姿になったが、この時の車体改造はほとんど新製に近い。戦後の改造にもかかわらず鋼板張りにされなかったことは、ファンにとっては嬉しいことである。
客車改造ゆえ車体が低く、エンジンカバーが車内に大きく張り出していたが、物を置くにはちょうど良かったし、「エンジンの点検、修理は車内からできて便利だった」と車輌課長氏からお聞きしたし、たまたま車内から修理する光景も目撃した。
低い木造車体とアーチバー型の台車とがマッチしてとても味のある車輌だった。「簡易軌道写真帖」の著者・今井理さんから、ホジ3が人知れず保存(非公開)されていることをお聞きして、将来復活する日が来ることを祈らずにいられない。