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この日は運用がなく、宮古駅構内で留置されていた36-Z1です。
2019年6月22日 宮古駅

36-Z1の二重屋根は、丸カーブではなく、古民家をイメージした三角屋根です。 また正面には三陸鉄道の社章があります。 ただ、この社章はホームページなどには掲載されていないので変更をしているのかもしれません。
  2019年6月22日 宮古駅


 国鉄時代には華やかだったジョイフルトレインも今や残り僅かになりました。 JRは「ななつ星」「瑞風」「四季島」と超高級路線に移行してしまいましたが、 三セク、地方私鉄は、地方の特徴を生かしたり、 知恵を絞って色々な車両や列車を登場させて面白くなってきました。 今月の友情出演は、そんな三陸鉄道のお座敷車をご覧ください。
(2019年9月 H・T)
 三陸鉄道は観光路線であり、 1997年(平成9年)夏から快速「リアス・シーライナー」が仙台駅から東北線、石巻線、 気仙沼線、大船渡線、南リアス線、山田線、北リアス線、八戸線を経由し、 八戸までを結ぶ臨時列車が夏場に運転されていました。 当初はJRのキハ58や三陸鉄道の36-100形、200形が使用されていました。 2000年(平成12年)から36-200形の座席を、 485系譲渡品である2人掛けフリーストップリクライニングシートに 交換した車両を、翌年には36-100形からも同様に改造した車両が、充当されました。
 この列車の運転は夏場ですが、冬にも観光客に乗車してもらおうと2002年に36-110を改造、 「さんりくしおかぜ」と愛称を付けたお座敷車両が誕生しました。 中央通路を挟み両側に4人掛けのこたつ席を設置、さらに、中央通路を塞ぎ、 全面畳敷きスタイルにも転換出来るようになっています。 北リアス線で、定期列車に連結で冬は「こたつ列車」、春、夏、秋は「お座敷列車」で運転されていました。 しかし、2011年(平成23年)3月11日発生した東日本大震災でこの車両に被害はなかったのですが、 他車両が被害を受けクエートからの支援を活用、一般車の代替で36-700形3両、 イベント用に南リアス線に新レトロ調の36-R形、36-R3を、北リアス線には、 お座敷車両 36-Z形、36-Z1を新製投入しました。
 36-Z形は、36-600形(36-R形)と同じく20m車で新潟トランシス製で、 1両のみ在籍をしています。 「岩手まるごと博物館」をコンセプトに、「お座敷列車」、「こたつ列車」として運転されています。 なお、36-2110は老朽化で2016年、除籍されました。
 冬場の土日は、定期列車に連結されていますので、こたつで暖まり一杯呑みながら、 三陸の景色を眺めるのもいい旅だと思います。
(2019年9月 T・O)


36-Z1導入前に活躍していた36-2110です。 NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で「しおさいのメモリーズ号」として度々登場しました。
2008年1月11日 北リアス線運行本部

快速「リアス・シーライナー」として活躍していた36-1106です。 36-100形改造で、原番号に+1000番としました。 36-200形改造車もいました。赤をベースにした塗装でした。
2008年1月11日 北リアス線運行本部