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新金谷車両区で留置中のスイテ821です。 種車は元西武501系附随中間車だったサハ1515。 塗装は「ぶどう色2号」で在籍する旧型客車の合わせています。 窓下には、国鉄の展望車と同様に白帯が入っています。 また、種車の客室扉は埋められ単独窓が設置され、新たに車端に扉を設けています。
2013年 8月13日 新金谷車両区

スイテ821の台車。サハ1515から変更されていません。
2013年 8月13日 新金谷車両区

西武のサハ1516から改造されたナロ801です。 車内は畳敷きとなっています。
2013年 8月13日 新金谷駅

ナロ802です。サハ1426からの改造されました。 種車の違いでベンチレーターが、スイテ821とナロ801はガーランド形ですが、 ナロ802はグローブ形となっています。
2013年 8月13日 新金谷駅


 昨年の暮れに鉄研同期のT・Oと日の丸を掲げたC10を撮りに大井川鐡道に行ってきました。 山口線のなんちゃってオハ35形では味わえない TR23の乗り心地もオハ35形で堪能してきましたが、 こうやって地域を盛り上げている事業には公金を惜しみなく投入し、 一日も早く復旧して欲しいものです。 今月の友情出演は、そんな大井川鐡道のなんちゃって客車をご覧ください。
(2024年5月 H・T)
 大井川鐵道は国鉄より移籍した旧型客車が日本ナショナルトラスト所有の車両も含め18両在籍しています。 (最大時には、19両在籍しましたがオハ35 857は老朽化で除籍) しかし、これだけではなく独自に電車を改造した客車が3両おります。 今回は、これらの車両を取り上げたいと思います。
 1978年(昭和53年)、西武鉄道からサハ1515とサハ1516を譲受け 1982年(昭和57年) 新金谷車両区でサハ1515を改造し、スイテ821が誕生しました。 当初は、ナハ821として竣工していますが、翌年改番されました。車端に開放式の展望デッキを設け、 客室内は国鉄一等展望車を模したソファが置かれています。 なお、形式「82」は、1982年登場に由来するとされています。
 スイテ821登場の2年前、サハ1516を改造して、ナハ801が竣功しています。 こちらは、通路を片側に寄せ、畳敷きとなっています。スイテ821改番に合わせて、 ナロ801となり、窓下に三等制時代の二等車を表す青帯が入れられました。 なお、形式「80」も1980年の登場に由来するとされています。 さらに、1985年(昭和60年)、西武から譲受けた312系、サハ1426を種車として、 ナロ802が誕生しています。
 現在、大井川鐵道の大井川本線は、2022年(令和4年)9月の台風被災により、 路線の半分以上である川根温泉笹間渡〜千頭間が不通となり、 スイテ821、ナロ801・802は休車となり運行されていません。 様々な課題などがあると思いますが、全線運転再開を願っています。
(2024年5月 T・O)

中間車サハ1426を供出したモハ312系はこんな車両でした。 写真は、モハ313です。
2004年 8月30日 新金谷駅