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新金谷車両区で客車の入換を行うE101です。 九州ブルトレが盛んに走っていた頃は品川客車区でもDD13 により行われている姿を品川駅ホームからよく見ていましたが、 現在は新金谷でしか見れない貴重な作業です。
2015年4月26日 新金谷車両区

E101のサイドビュー。 2013年〜2014年の全検で台車とモーターを神戸電鉄の電機機関車700形のものに交換されて、 機器冷却用のルーパーを埋める改造を受けています。
2015年4月26日 新金谷車両区


 地方私鉄をめぐる環境が苦しい時代になってしまいました。 「観光」をキーワードに地元と組んで活性化を模索する動きが目立ちますね。 旅客船が競争力を失い、クルーズ船に活路を見出しているのと同じ流れでしょうか。 しかし、地元の足としての普通の日常が縮小してゆく姿を見るのは複雑な思いがあります。 今月の友情出演は、そんな大井川鐡道のE101をご覧ください。
(2020年1月 H・T)
 大井川鐵道は、「きかんしゃトーマス号」が有名ですが、ほぼ毎日SL列車を運転して、 更に電車も元近鉄の16000系、元南海の21000系、 元十和田観光鉄道(旧東急電鉄)の7200系が走っており、 動態保存的に元の会社の塗装とした車両達を揃えていることでも有名です。 昔は、「青春18きっぷ」で金谷まで出かけ、それらの車両を撮っていました。
 そんな大井川鐡道は電気機関車も所有しており、その中からE101を取り上げます。 E10形は、1949年(昭和24年)の大井川本線電化に際して、E101とE102を三菱重工で、 E103を日立製作所で製造されました。B-B軸配置、自重45tの箱型電気機関車です。 当初は、大井川本線の貨物輸送に従事し、 1976年(昭和51年)SL急行列車運転開始後補機として運用されていました。 1983年(昭和58年)貨物輸送が廃止されると、 ED500形と共にSL急行列車の補機やビール列車などのイベント時の臨時客車列車の牽引や、 新金谷車両区での客車の入換作業が主運用となり、現在に至っています。
 大井川鐡道には、西武E31形(E32、E33、E34) が入線して動き始めたことから廃車が心配されましたが、 既存電機機関車の廃車はないと公式発表をしています。 しかし、製造から70年経ち、老朽化しているので今後が心配です。
(2020年1月 T・O)


E102のサイドビュー。ほぼ、オリジナルです。
2014年8月16日 新金谷車両区

元気な頃のE103で、岳南鉄道から返却された後、 暫くはSL列車の補機などをこなしていました。 その後、休車となり、千頭駅構内に留置されていましたが、 2016年6月廃車・解体されました。
2004年7月24日 新金谷車両区