トップナンバーアルバム

岡山駅前を発車した9201編成。手前のパンタグラフを搭載しているA車とB車の2車体を連接した車両です。 パンタグラフは、バネではなく錘を使用する石津式パングラフから一般的なシングルアーム式パンタグラフとなりました。
2014年11月16日 岡山駅前
自動車が被ってしまいましたので、再度撮り直しをしましたが、 まだ夜明け前で暗く、さらにラッピングされていました。また挑戦です。
2022年12月18日 岡山駅前
9201B側から見た車両。側面に愛称「MOMO」の表記があります。
2014年11月16日 岡山駅前


 自動車に追われ、路面電車が全滅するのでは?と思った時期もありましたが、 生き残った所は地元に支持され勢いさえ感じられるようになりました。 札幌の環状運転に続き、今年は宇都宮で新たな開業がありますね。 今月の友情出演は元気が感じられる岡山の9201をご覧ください。
(2023年4月 H・T)
 今回のトップナンバーは、岡山電気軌道の超低床車9200形9201です。
 岡山電気軌道は、特殊な構造をしたパンタグラフ、 下一桁が「1」の車両が多く在籍しトップナンバーばかりのような形式番号、 路面電車では珍しい島式ホームがあるために運転席両側に乗降扉がある独特な車両文化を持ってると感じていす。
 さて、岡山電気軌道は創業70周年時、最初の冷房付き7000形(7001、7002)を導入し以降積極的に、 新製車や更新工事を進め、1995年(平成7年)近代化が一段落しました。 一方、商工会議所や市民団体から路線の延伸や活性化要望があり、 岡山電気軌道も路面電車イメージ刷新など新しい公共交通機関としての在り方が検討され、 超低床車の導入が決まりました。 ドイツの車両メーカーアドトランツ(後にカナダのボンバルディア)が開発・製造をしていたLRT 超低床車を参考に、 アドランツと業務提携をした新潟鐵工所(後に鉄道部門は新潟トランシスが継承)が車体を製造して、 輸入された台車と電装品を組合せて2002年(平成14年)に、超低床車9200形9201が登場しました。 2車体2台車の連接で全長18mの車両です。室内が100%低床構造のため台車は、 独立車輪の4輪となっています。もちろんVVVFインバータ―制御です。 その後増備はありませんでしたが2011年(平成23年)第2編成を製造・投入、 さらに、2018年(平成30年)に観光列車として「おかでんチャギントン」第3編成 1081が登場しています。
 岡山電気軌道は営業距離4,7kmの短い路線ですが延伸が検討されおり、観光列車を走らせる面白い鉄道です。
(2023年4月 T・O)

・(参考)岡山電気軌道の形式番号付与について
現役の岡山電気軌道の車両形式・番号は、元東武日光軌道線車両(100形)だった3000形以外は、
次のように付与されている
1910年(明治43年) 5月21日 創立
1980年(創立 70年) 開業70周年記念で7000形落成(7001、7002)
1981年(創立 71年) 7100形製造(7101、7102)
1982〜1985年(創立 72〜75年) 7200形、7300形、7400形、7500形製造
 同形態だが機器を流用した元車両が異なる(7201、7301、7401、7501)
1986〜1987年(創立 76〜77年) 7600形、7700形製造
 同形態で、7600形新製、7700形機器流用(7601、7701)
1989年(創立 79年) 7900形を1989年から1995年にかけ5両製造
 登場時の創立からの年で番号付与(7901、8101、8201、8301、8501)
1990年、1994年は製造せず
2002年(創立 92年) 9200形「MOMO」落成(9201)
2011年(創立101年) 9200形「MOMO2」落成(1011)
2018年(創立108年) 9200形「おかでんチャギントン」落成(1081)
*1910年の創立を基準として、形式を付与し、かつ、形式は4桁としています。


9200形第2編成の1011(MOMO2)。岡山城ラッピング車です。
2022年12月17日 岡山駅前
9200形第3編成は観光列車「おかでんチャギントン」です。 運転室窓には、車両では珍しく「目」が描かれたカーテンを備えて、 運転時、後ろとなる時はカーテンを下ろしています。
2022年12月17日 岡山駅前
第3編成のA車は「ウィルソン」、 B車が「ブルースター」と名付けられ塗装や窓配置・形状が異なります。
2022年12月17日 岡山駅前
一般車の8501ですが、形式は7900形です。 見えづらいのですが、屋根の菱形パンタグラフ下に錘があります。
2022年12月17日 岡山駅前