トップナンバーアルバム

強羅駅到着ホームで乗客を降ろしたモハ108です。登山線の車両は、 自動連結器では半径30mの
急カーブで外れる可能性があるため密着連結器を使用しています。     2002年5月4日 強羅駅


 「あれ、モハ108がトップナンバー?」と思われる方が多いと思います。 私もいままで「モハ2形」のトップナンバーがモハ108とは気がつきませんでした。
 1919年(大正8年)に箱根湯本〜強羅間で開業した小田原電気鉄道が輸送力増強のため1927年(昭和2年)に木造ボギー車を増備しました。 この車両は台車をドイツのシュリーレン社、モータなどの電装品はスイスのブラウンボべり社製を採用しました。 そのため開業時に製造した「チキテ1形」7両が、米国ブリル社の台車、 GEの電装品を採用していて走行装置が異なることで別形式となりました。 しかし、番号は続番の「8」から付与したためにモハ108がトップナンバーとなった訳です。
 なお、チキテ8からモハ108となった経緯は箱根登山鉄道「モハ1形」と同じ理由ですので モハ101をご参照下さい。
 1955年(昭和30年)に「モハ1形」と同じような新造車体に更新されましたが、簡単に見分ける事が出来ます。 「モハ1形」は3両運転開始時に片方の運転台が撤去されて2両固定編成となっていますが、「モハ2形」は両運転台車です。 また、鋼体化された時ドア間をクロスシートとして窓が「モハ1形」の5枚に対し、1枚増え6枚となっています。 1985年(昭和60年)にカルダン駆動改造されました。現在では「モハ1形」104-107がカルダン車、 103-107が吊り掛けとなっており、当初の「モハ1形」「モハ2形」は台車、 電装品で分けていましたが、このことは当てはまらなくなりました。
 これらの車両、更新工事も受けていますので今後も活躍してくれると思っています。 (2012年4月 T・O)


モハ101を撮った時は箱根登鉄道創立70周年記念塗装で緑色でした。     1995年5月1日 大平台駅

108番がトップとは知らず、トップナンバーのリストに入っていませんでした。
しかし、この108番は色々と記念塗装車に選ばれているんですね。
平成17年1月19日  大平台-宮ノ下  撮影:H・T