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箱根湯本駅へ向け、強羅駅を出発するクモハ3001です。 同じように塗装された2000系との連結運転です。運転室後が 大型ガラス窓を採用した展望ゾーンです。 |
2015年8月16日 強羅駅 |
2017年に増備された片運のクモハ3101+クモハ3102です。 クモハ3001を連結し、3両編成で運転されていました。 |
2019年8月21日 大平台駅 |
ここ数年の天候は地球温暖化の結果なんでしょうか、 続く災害を見るにつけ、個人レベルでも出来ることから実行しないと、 と思うこの頃です。 今月の友情出演は、 長期不通を余儀なくされている箱根登山鉄道のクモハ3001をご覧ください。
(2020年1月 H・T)
近年、自然災害の被害が甚大化しているようです。 そのため、鉄道の被害も大きく、復旧までに時間と費用がかかり、 長期間運休も珍しくなくなってしまいました。 時には岩泉線のように廃線となってしまうこともあります。 今回のトップナンバーは豪雨災害で橋梁崩落などの甚大な被害を受け、 復旧まで1年を要すこととなった箱根登山鉄道の最新車両3000系を 「頑張って!!!」として取り上げました。
箱根登山鉄道は、箱根湯本〜強羅間で開業以来の2両編成に対応した設備を改修、 1993年(平成5年)から一部列車を3両化しました。 因みに総工費約20億円の内、半分を占めたのが塔ノ沢駅に隣接するトンネル拡張工事でした。 駅に通じる道が狭く、大型の重機を入れられず、モニ1に小型機械を積み込み駅に搬入、 トンネルの拡張を手掘りで施工する難工事でした。 そのためか、1997年(平成9年)に2000系3両の増備にとどまり混雑時、 全編成を3両編成で運転をすることが出来ず不評でした。 その後、大型投資の計画が2012年(平成24年)に発表され、 2014年(平成26年)11月から運行開始したのが3000系クモハ3001、3002です。 提携しているレーティッシュ鉄道が走るスイスの挨拶語から「アレグラ号」と名付けられました。
17年ぶりの新車となり、VVVFインバータ制御、 回生ブレーキ・発電ブレーキ併用電気指令式電磁直通制動を採用しています。 全長15mで両運は在来車と変わりませんが、 「伝統と現代性を併せ持ち、箱根の風景に溶け込むデザイン」とされ、 前面及び側面の窓が可能な限り大型化され、更に景色が楽しめるよう展望ゾーンも設置されています。
2017年に片運連結車の3100形クモハ3101+クモハ3102の2両1編成を、 2019年にはクモハ3003、クモハ3004を増備し、箱根登山鉄道の新しい顔となりました。 余談ですがクモハ3001、クモハ3002は兵庫の川崎重工から松田を経由し、 車庫がある入生田まで線路上を甲種輸送されましたが、 増備は富士駅までの甲種輸送されあとはトレーラーで強羅まで搬送され、強羅で線路に乗せています。
復旧は難工事ですが、早く運転を再開してほしいと思っています。
(2020年1月 T・O)
大平台駅でモハ108と並んだクモハ3002です。 モハ1形、モハ2形は、3000系の増備で数を減らしていますが まだ4両が活躍しています。こちらの方が箱根登山鉄道の顔と 個人的には思っています。 2019年8月21日 大平台駅