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事業車となっていますので、降雪期以外は出番が無く、 北府駅に隣接する車庫に佇む880-881編成です。前面のラッセルが目立ちます。 |
2024年11月30日 北府駅 |
昨年の11月に大学鉄研の仲間と敦賀まで開業した北陸新幹線に乗ってきました。 私は富山で写真を撮っていたのですが、T・Oは福井に行ったようです。 福井では名鉄から転じた車両が現役で頑張っているんですね。 岐阜は自治体が路面電車に冷たく、名鉄は撤退に追い込まれたと言われていますが、 20年たつと一転して路面電車の新設が話題に上がっているようです。 さてさて実現するのでしょうか。 今月の友情出演は、そんな岐阜から転じた福井鉄道880形をご覧ください。
(2025年9月 H・T)
今回のトップナンバーは、名鉄から福井鉄道へ譲渡された880形880-881編成です。 福井鉄道の前身は、1921年(大正10年)、武生と福井市内を結ぶ福武線として開業した福武電気鉄道です。 その後、鯖浦電気鉄道鯖浦線や武岡軽便鉄道南越線を吸収して営業運転を行っていましたが、 1970年後半から1980年代初めまでにどちらも廃線となり鉄道事業は、福武線だけとなりました。 残った路線は、たけふ新駅と赤十字前駅間が鉄道線、赤十字前駅と田原町間、 そして支線の福井城址大名駅と福井駅停留場間が軌道線となっています。 車両は、鉄道車両の200形や元名古屋市営地下鉄の600形が使用され、 軌道区間ではステップによる乗降となっていました。 しかし、鉄道線区間のホームを低床化するなどの大規模工事を実施、 2006年(平成18年)に名古屋鉄道から廃線で余剰となった路面電車形車両を譲り受けて、 従来車の大半を一掃しました。 この880形は、その時に770形などと一緒に福井へ来た車両です。 ただ、名古屋鉄道時代は軌道線の美濃町線・田神線専用車両として運用され、 770形のような鉄道線区間への乗り入れ運用は行われず、 福井鉄道での運転には、鉄道線を走るためのギア比変更改造を施工したことで、 運用開始には時間がかかりました。
車両は、2車体を中間台車により繋ぐ連接車となっていま。譲渡にあたり、 ギア比改造以外にもパンタグラフのシングルアーム化、 そして塗装も名鉄赤色から白色を基調として窓周りを青とし、 車体裾は黄と緑帯となりました。 福井鉄道福武線活性化連携協議会は2013年(平成25年)770形、 880形の全編成を老朽化更新時期にあわせ、低床車(LRV)を導入すると公表しましたが、 予算不足で一部車両には延命化工事を行う指針が示され、2021年から2022年にかけて 888-889編成、882-883編成、886-887編成に対して、VVVFインバータ制御式に改造、 併せて回生ブレーキ、そして空調機更新、車内照明のLED化が施工され、 消費電力を改造前より45.8%削減した省エネ電車となりました。
トップナンバーの880-881編成は改造されずに引退となりましたが、 除雪を担っていたデキ11の除雪能力に問題が発生し、 880-881編成にラッセル装置を取り付け活用することが発表されました。 なお、営業には880-881編成に代わり、 VVVFインバータ制御でバリアフリーの低床車(LRV)であるF2000形が導入されています。
(2025年9月 T・O)
882-883編成は、VVVFインバータ制御・回生ブレーキ付、 LED化などの更新改造を受け営業運転で活躍しています。 なお、880形は、えちぜん鉄道への乗り入れための改造は行われていません。 2024年 11月30日 福井城址大学前駅
200形203編成は、北府駅前の展示施設で保存をされています。 2024年 11月30日 北府駅前 600形602は、除籍されていますが、イベント用に北府駅構内に留置されています。 2024年11月30日 北府駅
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