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皆野駅の側線にいたホキ1。
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平成24年(2012)5月27日
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鉄道事業の中で保線は裏方の仕事ですが、
保線ほど重要な仕事はない!とも言えるのではないでしょうか。
最近は経営が苦しくて保線の費用を削ったばっかりに脱線事故を起こした路線もありますからね。
秩父鉄道はよく揺れるので、けっして保線がいいとは思えないのですが、
機械扱いではない、車両扱いでバラスト散布用のホキを2両保有しています。
秩父鉄道のホキ1形(ホキ1・ホキ2)は平成2年(1990)に東武鉄道のホキ1形
(ホキ9・ホキ10)を譲り受けたものです。
東武鉄道ホキ1形は昭和37年(1962)にホキ1・ホキ2、39年(1964)にホキ3、
昭和44年(1969)にホキ4〜ホキ10が新製されています。
国鉄が昭和33年(1958)から49年(1974)にかけて新製したホキ800形の私鉄版ですね。
東武鉄道は平成2年(1990)にホキ1形を廃車とし、上毛電気鉄道、秩父鉄道、
茨城交通(現・ひたちなか海浜鉄道)に2両づつ移籍しています。
秩父鉄道には最若番のホキ9とホキ10がきましたが、
国鉄ホキ800形との最大の相違点は台車です。
ホキ800形は平軸受けのTR41Cを履き、最後の昭和49年製のみTR225を履いています。
秩父鉄道のホキ1形はコロ軸受けながらTR225ではありません。
台車枠は国鉄トキ25000形が昭和44年(1969)から採用したTR213に似ているようです。
(トキ25000形は昭和41年に枕バネが板バネのTR209に、
44年から枕バネがコイルバネのTR213を採用しています)
ただ、2連の枕バネはTR213とは異なっています。
このあたりには大人の事情があるのかもしれませんね。
(2021年7月 H・T)