オニ50 2304 屋根上にはAU13、床下にはディーゼル発電機(2両供給)が取付けられています。 昭和63年7月30日 品川駅
私鉄の好きなT・Oの今月の友情出演がJRモノなので、私はこの隙に私鉄モノを出そうかとも思ったのですが、
二ヶ月連続で私鉄モノになってしまうので、変な番号・変な形式のオニ50形をご覧いただくことにしました。
JR化直後の昭和63年の7月4日(7月4日はアメリカの独立記念日です)から平成元年の7月4日まで
「アメリカントレイン」なるパビリオン列車が全国を巡業しました。
これは、駅空間を活用するというJRの試みと日米貿易摩擦が国家的課題となる中でのアメリカ商品・文化の紹介が相乗りしたイベントでした。
全国の約60駅を回るために用意されたのがEF60 19とオニ50形10両、オニフ50形2両です。
オニ50形はオハ50形から、オニフ50形はオハフ50形から改造されましたが、この時点でマニ50形が存在しています。
重量記号だけ異なる形式は避ける慣習があったのですが(国鉄末期からかなり怪しくなっていましたが)、
「マ」と「オ」だけが異なる形式が与えられています。
更に、緩急車の機能を持っていても荷物車には「フ」をつけない決まりになっていたのですが、オニフ50形が誕生しました。
また、番号はオハ50・オハフ50形時代の番号をそのまま使いましたので、オニ50形のトップナンバーが2304となった次第です。
オハ50 2304は昭和57年11月26日に新潟鉄工所で製造され、弘前に配置されています。
昭和63年4月25日土崎でオニ50 2304に改造、「アメリカントレイン」終了後は仕事がなく平成3年度に南秋田に移動、
平成6年1月24日に廃車になっています。
なお、先頭に立ったEF60 19は昭和61年から「やすらぎ」指定機で、こちらは「アメリカントレイン」終了後は指定機に復帰、
平成13年に「やすらぎ」が廃車となった後も車籍が残り、平成19年には国鉄色に戻り、今なお現役ですね。
(2013年8月 H・T)