トップナンバーアルバム

キハ40を先頭に、登別駅に進入するバーベキュー列車。 先頭車からキハ40 304+ナハ29001+ナハ29002+キハ141-11+キハ142-11。
2008年11月15日 登別駅


ナハ29001です。 下廻りは、コキ10000形そのままで、台車はもちろん足踏みブレーキも残されています。 側面のフライパン等の調理器具は本物が貼り付けられています。 道東では機関車が牽引する客車列車「ノロッコ号」に組み込まれていましたが、 道南では気動車に挟まれて運転していました。
2008年11月15日 東室蘭駅


ナハ29002です。 同一形式ですが、調理設備等の配置が異なり、 また50系客車のような客用扉も設けられています。
2008年11月15日 東室蘭駅


ナハ29001とナハ29002とは明らかに塗色が違いますね。 上の画像とは反対側の側面です。
平成20年11月15日 苫小牧  撮影:H・T


 貨車から客車に用途変更になった例は過去にも色々とありましたが、 バーベキューカーとはいかにも北海道らしいですね。 しかし、形式のつけ方には驚かされたものです。 貨車改造のトロッコ列車に比べれば乗り心地は良かったでしょうね。 なんとか撮っただけで乗る前に姿を消してしまいました。 今月の友情出演は、そんなナハ29001を私の撮った写真とともにご覧ください。
(2019年10月 H・T)
 2008年(平成20年)11月、 毎年恒例となっていた学生時代の友人達と鉄ちゃん旅行に出かけました。 この年は、1往復に削減され、 JR北海道・JR東日本の共同運行便となり廃止の噂もチラホラ聞こえ始めていた「北斗星」に乗車し、 北海道を旅する企画でした。 「乗って残そうブルートレイン」を合言葉にしたのですが、周知の通り廃止されました。 この旅行話は、H・Tがトップナンバーアルバムの「キハ160-1」でも取り上げています。 そちらもご覧下さい。
 私は、森駅で下車し、撮影しながら札幌へ向かう計画を立てました。 登別まで来るとバーベキュー列車が運転されていることが分かり、 下車し、駅近くで撮影を試みました。 折り返しも直ぐに運転されるので、東室蘭駅まで戻りバーベキュー列車を撮影しました。
 さて、バーベキューカー「ナハ29001」は、列車に乗車しながらでも、 北海道で盛んなバーベキューを楽しんでもらおうと、 2000年(平成12年)にカートレインで使用されていたワキ10152を改造し誕生しました。 側面を撤去し、新たに側板とポリカーボネート製窓を妻面に旅客用の貫通路を設けています。 車内は、電気式ホットプレート付きテーブルを挟んだ4人掛けのボックス席で、 電源装置や冷蔵ショーケース、手洗い設備も設置され本格的なバーベキューが出来るようになっています。 なお、形式は車両称号規程から外れ、肉にかけた語呂合わせでナハ29000形となりました。 2001年には、ワキ10615を改造しナハ29002が誕生しています。 更に2003年には、ナハ29003が富良野線を走る「富良野・美瑛ノロッコ号」用として、 ワキ10062を改造し誕生しています。
 面白い車両で人気がありましたが、ナハ29001とナハ29003が2015年(平成27年)、 ナハ29002も2018年に老朽化で廃車され、形式消滅しています。 JR北海道のジョイフルトレインは、経年劣化で廃車が進み、本数を減らしています。 2020年に、新しい観光列車として、キハ261系5000番台、2編成を投入する予定です。 JR北海道は、厳しい経営が続くと予想されていますが、さらなる観光列車が登場すると期待しています。
(2019年10月 T・O)