トップナンバーアルバム

使用の際には台座に矢羽根を取付ますが、オヤ31と異なり矢羽根の動きは目で監視します。
昭和58年8月23日 塩浜操(現川崎貨物駅)(S.Y)

 「地下鉄の電車はどこから入れるのでしょうね〜?」という有名な漫才がありますが、 さて新幹線の電車はどうやって運ぶのでしょう?
 昭和39年の東海道新幹線開業に向け車両メーカーから新幹線の基地までは、 仮台車を履かせて在来線による陸送が行われましたが、幅も長さも在来線の規格を超えるため、 安全に輸送できるかテストする必要がありました。
 こうして新幹線車両輸送限界測定用試験車コヤ90 1は、昭和36年6月大船工場で オロ31 104を改造して生まれました。種車の車体はすべて撤去、 新幹線の台車中心間17500mmに合わせて台枠は中央二カ所で6500mm延長。 新幹線の車体断面に合わせた矢羽根を24500mmの車体長に合わせて両端と中央の 三カ所に設置しましたが、台車〜車端間は台枠を延長しなかったので両端の矢羽根は 連結器より外側に位置しています。また、ブレーキは引通し管のみで 自車にブレーキを持たないのが特徴です。
 もとより活躍の場は非常に限られており、 JR東日本に継承されたものの平成2年6月に廃車となりました。 (H・T)

魚腹台枠の途中で延長している様子がわかります。
連結器より飛び出している矢羽根。 当然のことながらコヤ90に連結できるのは長物車に限定されます。