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昭和53年11月9日  本輪西


 タキ38000形は今年大いに注目を浴びたタンク車ですね。 東日本大震災後、ガソリンが不足した岩手県に向けて根岸から臨時列車が仕立てられましたが、 急遽各地から集められたタキ38000形でその第一便が編成されました。
 もともと貨車は全国どこへでも運用出来るよう様々な基準を満たして設計されているのですが、 近年のガソリン輸送は幹線系に限られてきたので、軸重が大きく(つまりたくさん運べる) 特別な認可が必要なタキ43000形・タキ1000形で占められていました。 この臨時列車は認可をとっていない区間を走る必要があるのでタキ38000形の出番となりましたが、 必要な両数が揃わないこともあり、JR東日本が超特急で審査して第三便からはタキ1000形も使えるようになりました。
 タキ38000形は昭和52年から54年にかけて140両が製造された36t積みガソリン専用車です。 ガソリンは貨物輸送にとって主要品目なので、歴代のガソリン専用車をみるとタキ3000形は1,544両、 タキ9900は546両、タキ35000形は1,108両と大所帯なのですが、 前述の大型車への移行もあり少数派で終わりました。
 積卸し設備がタキ9900形の車長に合わせてあってタキ35000形が使いづらい(車長の差は700m )場所で使われたようです。 また、私鉄最後のガソリン輸送は東武鉄道でしたが、軸重の制限からタキ38000形が多く使われました。
(2011年12月 H・T)

平成23年3月18日  盛岡に向かう第一便  根岸駅

平成14年1月5日  私鉄最後のガソリン輸送  羽生−南羽生