トップナンバーアルバム

コキ106-1です。貨物列車に連結されているのを見つけてから撮った ので後追いとなりました。  2013年6月23日 二宮〜大磯


 新世代のコキは4両1ユニットのコキ100・101で始まりましたが、 振り返れば1両で使用可能なコキ104・106・107が多数派になっています。 やはり貨車の世界は1両単位で運用できる車両がなじむのでしょうか。
 コキ106形は、20ft、30ft、40ftの海上コンテナを積載出来るようにした形式です。 重い海上コンテナに対応した台枠ですが、これが北海道での脱線事故の一因とされているようです。 世の中、うまくいかないものですね。
(2013年8月 H・T)
 私が住んでいる東海道線大磯で見ることが出来る貨車はほとんどが「コキ」となってしまいました。 タンク車輸送は数年前に終わっていますし、昨年(2013年)3月に最後まで残ったワム貨物も廃止されました。 子供の頃、踏切で待っているとEH10が色々な2軸貨車を牽引して独特のリズムを奏でながら通過したのが懐かしく思います。
 最近は、「コキ」でもコキ50000が少なくなり、コキ100系が主流となっています。 そのコキ100系も現在はコキ101とユニットを組んでいるコキ100形から始まり、 その後コキ101、102、103、104、105、106、110、107(製造順です)が誕生しています。 大磯では全ての形式を見ることが出来ますが、トップナンバーを捉えることは容易なことではありません。 また、見たとしても「今、トップナンバーが通過したなあ」までで、撮影は難しいことです。 今回、たまたまカメラを構えているところに、コキ106-1がやってきて撮影が出来ました。
 さて、コキ106形ですがその前にコキ100系貨車誕生の経緯から説明します。 国鉄末期、貨物輸送を従来のヤード継走式から拠点間輸送・コンテナ方式に移行しました。 しかし、当時のコンテナ貨車は100km/h高速走行が出来るがメンテナンスに手間のかかるコキ10000形、 制限速度85km/hのコキ5500形と、そしてより輸送効率向上とメンテナンス軽減を目指したコキ50000形(95km/h)でした。 さらに高速走行と汎用性ある積載が出来るコンテナ貨車として開発されたのがコキ100系です。
 コキ100系は、電磁ブレーキを採用、最高速度110km/hとし、 コキ50000形では車両限界を超えるため積載出来なかった海上コンテナが積める低床車体を採用しました。
 コキ106形は従来のコキ100系が海上コンテナ積載に着脱式締結装置だったものを本体に備え、 さらに総重量20tから24tへ大型化した海上コンテナにも対応出来るよう台枠強度を変更した車両で、 1997年(平成9年)から2007年(平成19年)までに合計1162両が製造されました。 当初、青色塗装で登場しましたが、識別のため途中から灰色に改められ、初期車も塗り替えられました。 現在は、コキ107形が登場していますがまだまだ東海道線を元気よく走っています。(2013年8月 T・O)