トップナンバーアルバム

レールを載せ相模貨物駅に停車中のチキ5500-1。
なお、積載本数は60kgレール、50kgNレールが28本限定となっており、 1〜27本積載禁止と表示がありました。
2016年7月10日  相模貨物駅


 今月の友情出演は私有貨車のチキ5500形です。 このコーナーに既に掲載している東邦亜鉛のトキ25000形と似た生い立ちで、 形式を分けなかったのでわかりづらいですね。 今までは関東までの運用がなく、私も北九州に行った時に八幡あたりを捜索しましたが、 その時はコキ改造のチキしか撮ることが出来ませんでした。
 150mレールの出荷に伴い私有貨車のチキ5400形とチキ5450形が新製増備され、 JR東日本向け越中島までの輸送が船から鉄道に変更になりました。 鉄道利用が増えるのは嬉しい話題ですね。(2016年8月 H・T)
 今回のチキ5500-1は、トップナンバーとして取り上げて良いのか迷う車両です。 国鉄時代、既にチキ5500形が存在しているからです。 この車両は、コキ50000形の登場で余剰となったコキ5500形を改造したレール輸送専用の長物車です。 改造はコンテナ締結装置、手摺り、手ブレーキを取り外して、床板を張り、 レール締結装置とレール受台を取り付けました。 1974年(昭和49年)から1981年(昭和56年)に138両が誕生しJRに引き継がれ、 廃車された車両はありますが、現在も運用されています。 50mレール運搬では3両編成、200mレール運搬は10両前後の編成を組んでいます。 チキ5500形ですが、装備の違いから、チキ5600、チキ5700、チキ5800、チキ5900、 そしてチキ15900番台が生まれています。
 一方、今回取り上げるチキ5500-1は1992年(平成4年)製造で、 日鐵住金物流八幡(登場時は日鐡運輸)所有のレール輸送専用の私有貨車です。 新日鐡住金(当初は新日鐡)八幡製鉄所で製造された 50mレールを最寄駅の黒崎から東海道新幹線のレールセンターがある西浜松までの 3両編成で輸送することを主として誕生しました。 国鉄時代に誕生したチキ5500形の台車は種車のTR63Fを改造し履き、 制限速度が85km/hですが、このチキ5500形は、コキ100系列と同じFT1系列台車で、 95km/hに対応しており、塗装も赤銅色や黒色から、緑色となり、相違点が多くあります。 それでもチキ5500形としたのは、前述のように番号を使ってしまいましたので、 空番がなかったからでしょうか?
 なお、八幡製鉄所はレールを150m圧延し、25mや50mに裁断し出荷していましたが 再度溶接する手間を省きコストダウンを図り、さらに品質向上を目指し、 150mのままで出荷することになりました。 新たにチキ5400形(両端車)とチキ5450形(編成中央車)を製造、 チキ5500-車を6両組み込み9両編成としました。 今回見た編成はチキ5400-5+チキ5500-1〜3+チキ5450-3+チキ5500-4〜6+チキ5400-6でした。 今後、各地のレールセンターで受入設備が整えられれば、目撃出来る機会が多くなりそうです。 (2016年8月 T・O)


150mレール運搬時の両端車、チキ5400形です。
全長が150m運搬に合わせ、チキ5500形の18.15mに対して15mと短くなり、台枠形状が異なっています。
2016年7月10日  相模貨物駅

150mレール運搬時には、編成中央にレール締結装置があるチキ5450形が連結されます。 この車両も全長15mです。
2016年7月10日  相模貨物駅

150mレール運搬中の9両編成。通常はEF210牽引ですがこの時はEF200-2の代走でした。  2016年7月10日  二宮〜大磯

50mレール運搬もあり、その場合は3両編成となります。
この時の編成は、EF66 36+チキ5500-13+チキ5500-14+チキ5500-15で、レール締結装置はチキ5500-14にセットされていました。
2016年7月25日  二宮〜大磯