トップナンバーアルバム

2号車を除き、トップナンバーで構成されるCM1編成です。 手前からクモハ783-1+モハ783-101+サハ783-1+モハ783-20+クロハ782-1となります。
2019年12月15日 南福岡車両区


 783系はデッキが車体中央部にあり、登場時には驚かされたものです。 一番乗り心地の良い車体中央がデッキでいいのか? 恐らく部内で議論が交わされたことでしょう。 ヨーロッパには中央デッキの車両もあるようですが、 その後に国内で登場したのはE257系のサロハぐらいでしょうか。 今月の友情出演はそんな783系をご覧ください。
(2020年4月 H・T)
 年齢を重ねると、記憶は曖昧に、そして断片的になっていきます。 国鉄時代ですが特急「ハイパーサルーン」783系乗車の記憶はあります。 783系は車体中央に客室扉が設置されていますが、乗車したホームのカーブで、 東武浅草駅ほどではありませんが車体とホームの幅が広かったことを覚えていました。 しかし、どこの駅かは忘れました。 ちなみに、東武浅草駅は、日光修学旅行の帰り到着した時、 一瞬出口は反対側?と思ったことで鮮明に覚えていました。
 さて、783系はステンレス車体に窓下に上下白線が入った赤帯、 角度がある前面にブラックフェースの運転席窓廻りでカッコいいと思ったのですが、 クモハ783前面窓下は側面から赤帯が廻りこみアクセントとなっていたのに対し、 クロ782、クロハ782の前面窓下には赤帯がなく白一色で、違和感を感じていました。 しかし、これもリニューアルで塗装が変わり、違和感は消えてしまいました。
 783系は、1988年(昭和63年)3月からJR九州の特急として営業運転を開始しました。 国鉄分割民営化(1987年4月)後、JRグループとしては、初の新型特急車両となります。 もちろん、開発・設計は、国鉄時代の1986年(昭和61年)からスタートしています。 九州では高速道路が急速に整備され、主力の485系ではスピード、 サービス面で見劣りしており競合する交通機関に打ち勝つべく開発されたのが783系です。 オールステンレス車体(前頭部は鋼体)を採用、211系と同一断面で車内空間を大きく取り、 客室窓を大型化、展望に配慮したり、台車は205系で開発されたDT50・TR235形にヨーダンパを追加し、 130km/h運転前提の軽量ボルスタレスとなりました。 電動車は713系の1M方式を継承サイリスタ連続位相制御を用いた直流整流子電動機を駆動など、 国鉄末期に開発した新しい技術が取り入れられています。 前述のように車両中央に、扉とデッキを配置してグリーン席と普通席、指定席と自由席、 当時はまだ一般的であった喫煙席と禁煙席等1車両で設定でき、 輸送単位の小さい地域での短編成を意識した仕様でした。 最初に、博多〜熊本・西鹿児島(現、鹿児島中央)の「有明」に投入され、翌1989年(平成元年)、 先頭車の運転室から中央客室扉までを青帯とした長崎本線の特急「かもめ」にも投入されています。 JR九州の主要特急列車として運用されていましたが、1992年(平成4年)787系が登場し、 以降、新型特急車両相次いで投入されたため、その都度運用が変更され、 リニューアル工事や編成替えが行われました。 しかし、現在も「かもめ」「にちりん」「きらめき」「みどり」「ハウステンボス」「ひゅうが」「きりしま」 「かいおう」に使用されて、九州各地を走り廻っています。 登場から今年で32年経ちましたが、まだまだ元気です。 (2020年4月 T・O)

「ハウステンボス」塗装となったクロハ782-504です。 運転室後がグリーン室です。登場時は全室グリーン室のクロ782-4でした。
2019年12月16日 早岐駅

中間車を先頭車改造し、併結するようになった車両です。 817系に似た貫通形の先頭車となりました。 写真は、「ハウステンボス」用クハ783-107。
2019年12月16日 早岐駅

併結している所。左は元サハ783-107で、 方向転換され運転室ブロックを取り付けたクハ783-107。 右側は、元サハ782-103で改造時に運転室後を半室グリーン室としたクロハ782-103です。
2019年12月16日 早岐駅