昭和51年3月13日 高松駅
高徳本線は、その名の通り四国の県庁所在地である高松と徳島間74.8kmを結んでいます。
宇高連絡船の接続駅高松に対し、徳島は紀伊水道を渡り大阪・和歌山に航路を持っていましたので、
この両都市を結ぶ需要はあまり多くなかったようです。
そんな高徳本線の急行「阿波」にもグリーン車を連結することになりましたが、
3両編成の急行ゆえキロ28では席が多過ぎるのでキロハ28の登場となりました。
キロハ28 1は昭和50年にキロ28 156のトイレ側の半室を普通車に改造し生まれました。
普通車の座席は通常のクロスシートでしたが、向かいの座席に足が届かないほど広い
シートピッチが印象的でした。1両だけの改造でしたので9往復の「阿波」のうち
3往復を受け持っていましたが、昭和55年には四国内の急行のグリーン車は、格下げ
のうえ普通車の指定席車に使用することになり、キロハ28もキハ28の5300番代に編入
されて一旦は形式消滅しています。
その後、昭和62・63年に急行「砂丘」用にキロハ28形が登場しましたが、番号は100番代が
発番され初代とは区別されました。こちらのグループは2両が現存(平成13年現在)し急行
「つやま」に使用されています。(H.T)