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由布院駅に到着した「ゆふいんの森1号」。 手前からキハ72-1+キハ72-2+キハ72-3+キハ72-4+キハ72-5です。
2021年 5月 1日 由布院駅

由布院側の先頭車1号車、キハ72-1です。
2021年 5月 1日 由布院駅

2号車、キハ72-2です。この車両のみ、機関が2基装備されています。
2021年 5月 1日 由布院駅

3号車、キハ72-3です。この車両に、ビュッフェが備わっています。 また車両中央に簡易パーテーションで仕切ったボックスシートがあります。
2021年 5月 1日 由布院駅

4号車、キサハ72-4で、2015年(平成27年)増備されました。 編成中の唯一の附随車で、客用乗降口がありません。
2021年 5月 1日 由布院駅

元は4号車、キハ72-4でしたが、キサハ72-4を増備したことで、 改番を行い、現在は5号車、キハ72-5となっています。 キハ72-5は、由布院駅ホームからの撮影ができませんでした。
2021年 5月 1日 由布院駅



 最近は各地で観光列車が走るようになり、人気もあるのですが、 個人的には複雑な心境なのです。 それは、客船が交通手段としての役目を終え、 クルーズ船に活路を見出している姿に重ね合わせると、 鉄道が交通手段としての役目を終えてしまう時が来るのではないか? 実際に地域交通の役目を終えてしまった線区もあるだけに複雑なのです。
 今月の友情出演は、そんな観光列車として人気のある「ゆふいんの森」を先月に続きご覧ください。
(2021年10月 H・T)
形式表記は、キハ71系とは違い、JR九州独自の(□)で囲んでいます。 また、位置も車体の最下部となっています。
2021年 5月 1日 由布院駅

キハ72-5運転席。新製車とすぐに分かります。
2021年 5月 1日 由布院駅
 いまでも、鉄道は「運ぶ」ことは重要な手段となっていますが、最近は、 「乗る」ことに、重きをおいた「観光列車」が各地で登場しています。 筆者が、乗り潰しをしていることは度々書かせていただいていますが、 観光列車で乗り潰しをしようとすると、大変です。 上手く利用できたのは、走る本数が少なく利用しないと乗り潰しできなかった肥薩線の 「いさぶろう(しんぺい)号」ぐらいでしょうか。指宿枕崎線を乗り潰した時は、 指宿駅から鹿児島中央駅まで、特急「指宿のたまて箱号」に乗車しようとしましたが、満席でした。 また、日南線では、特急「海幸山幸号」を利用すると時間の都合で志布志まで辿り着くことができず、 諦めました。しかし、乗り潰しがあと数路線となり、やはり「観光列車」に乗ろうと思い始め、 最近は乗り潰しとは関係なく乗ることを目指しています。
 久大本線は、学生時代に乗っているのですが、当時は、まだ走っていなかった特急 「ゆふいんの森号」に乗ってきました。由布院温泉が目的ではないので、 博多駅から由布院駅までキハ72形を使用する「ゆふいんの森1号」に乗車し、 そして由布院駅から大分駅まではキハ71系を使用する「ゆふいんの森3号」に乗車、 キハ71系とキハ72形の両形式を乗り比べてみました。同じキハ72形でも、 博多〜久留米間はカーブなど線形が良く、久大線より乗り心地は良かったし、久大本線でも、 久留米〜由布院と由布院〜大分とでは保守状態が違うように思え、結論は出せません。 しかし、キハ71系乗車は中間車のキハ70形ではなく、先頭車のキハ71形をお勧めします。
 今回乗車した特急「ゆふいんの森号」は、人気が高くて、なかなか指定券が取れない列車ですが、 緊急事態宣言は解除されていたものの、一部地域では蔓延防止措置が継続されたりしていましたので、 連休中にも関わらず指定券は入手できました。
 さて、キハ72形は特急「ゆふいんの森号」として使用していたキハ183系1000 番台に代わる車両として1999年(平成11年)登場しました。 特急「ゆふいんの森号」専用として生まれたキハ71系に対して「オランダ村特急」 から転用されたキハ83系1000番台では外観が大きく異なり、人気の差があったのでしょうか、 キハ72形は、キハ71系の意匠を受け継いだハイデッカー車両となっています。 三代目ですので「ゆふいんの森V世」と称されています。 キハ71系が車体を新製、台車・機関は再利用したのに対し、完全な新製車で構体を近畿車両で製造し、 JR九州小倉工場で最終組み立てを行っています。 形式は、キハ71系が先頭車キハ71形、中間車キハ70形のに対し、キハ72形のみで、 由布院よりから号車と同じ番号が振られています。 そのため、ここではキハ71は「系」をキハ72は「形」としました。
 他形式車との併結は考えておらず、ブレーキは電気指令式(キハ71系:電磁自動空気ブレーキ)、 最高速度は120m/h(キハ71系:95km/h)と性能は、大幅に向上しています。 ただし、特急「ゆふいんの森1・2・5・6号」は、通常はキハ72形で運転されていますが、 検査などでキハ71系が代走することがありますので、95km/hダイヤとなっています。 車体は、キハ71系と同じグリーンメタリック色塗装に金帯、ハイデッカー仕様ですが、 キハ71系が隣の車両に移動する時、一旦下りますが、キハ72形は、 連結通路も高くし段差なく移動できます。車内販売のワゴンサービスが可能となりました。
 写真などでは、一般客はキハ71系とキハ72形の区別が難しいようで、 アテンダントが区別するには、前部にあるエンブレムに「★」 があるか無いかですよと言っていたのが乗車中の出来事で一番印象に残りました。
(2021年10月 T・O)

キハ72形の正面エンブレム。両脇に★があります。
2021年 5月 1日 由布院駅

キハ71形の正面エンブレム。★がありません。しかし、 車体側面にあるエンブレムにはキハ72形と同じで★があります。
2021年 5月 1日 由布院駅
キハ183系1000番台は、「オランダ村特急」→「ゆふいんの森U世」 →「シーボルト」→「ゆふDX」→「あそぼーい!」と変わり、 現在は熊本〜大分〜別府間で運転をしています。
2021年 4月18日 大分駅