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東海道貨物線で試運転中のGV-E197系TS01編成です。 先頭からGV-E197-1+GV-E196-1+GV-E196-2+GV-E196-3+GV-E196-4+GV-E197-2となります。 |
GV-E197系のサイドビュー。写真はGV-E197-1です。 |
GV-E197-2を先頭に走るTS01編成。 |
中間車のGV-E196形です。構造はホキ800と同じようですが、 車長は車端に機器を搭載しているため、ホキ800の13mより長い16mです。 写真は、GV-E196-1。なお、ブレーキが、電気指令式となり連結器も密着連結器です。 |
2021年 5月 3日 高崎車両センター |
車両の形式記号は鉄道事業者が独自に決められるものですが、 JR各社がバラバラになってきましたね。 JR東日本はEV、HB、GVと色々新記号をつけていますが、 歳のせいか直感的に何だかわからなくなってきました。
今月の友情出演は新形式「GV」をご覧いたできましょう。
(2023年3月 H・T)
今回のトップナンバー車両、今後の機関車の行方を左右する車両です。
JR東日本の形式表示はゴシック体です。 2021年 5月 3日 高崎車両センター
JR東日本は、バラスト(線路の下に敷く砕石) の輸送・散布についてホッパ車に積載し機関車が牽引する国鉄からの方式のままでした。 経年で牽引する機関車とホッパ車の老朽化が進みましたが機関車の新製を、 寝台列車牽引のため EF510型 500番台以外行いませんでした。 機関車は同じ動力車操縦免許でも運転操作が異なり、そのための訓練を行い、 運転士を養成しなければならず、さらに終点では機関車付け替えも発生し厄介者扱いされたからです。 そこで機関車廃止方針が打ち出され、JR旅客会社では、 機関車が無くす方向となり、JR東海はすでに機関車が全廃されています。 JR東日本も、レール運搬は、JR東海が開発した車両を導入(キヤE195系)して置き換えています。
バラスト散布は、モーターカーに一部は置き換えられましたが、 やはり輸送等を考慮し列車として運転できるように開発されたのが、GV-E197系です。 開発にあっては最新の電気技術を取り入れ、さらにメンテナンス費用も考慮して、電気式気動車となりました。 編成は動力車としてGV-E197形2両を両端に、 その間に従来使用していたホキ800形と同じ構造で軌間内自動散布装置付きGV-E196形を4両を挟んでいます。 気動車ですが「キハ」ではなく、形式は、蓄電池も動力として使うディーゼルハイブリッド車両「HB-」 と同じ様な表記とし、「GV-」を名乗っています。「GV」はGenerating Vehicle の略です。
気動車を採用したことにより、電化・非電化の区間を問わず走行でき、 メンテナンスも旅客用気動車と同じように行えて、 更に両端に動力車を配置することで機関車のような付け替えも不要となりました。
2021年(令和3年)に量産先行車としてTS01編成が新潟トランシスで落成し、 高崎車両センターに所属、各地で試運転を行っています。 2023年度以降に6両編成6本と牽引車として2両を新造する予定となりました。 チョット寂しいですが機関車もイベント用を除いて廃車となるようです。
(2023年3月 T・O)