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GCT01-1は、ボルスタレス台車に車輪とモーターを一体化したDDM(direct drivemotor)駆動方式を 採用した先頭車です。
2004年11月6日 小倉駅

中間車のGCT01-2です。この車輌は比較検討のためカルダン駆動を採用しています。
2004年11月6日 小倉駅

もう一方の先頭車のGCT01-3です。GCT01-1と同じくDDM駆動ですが、 ボルスタがあります。
2004年11月6日 小倉駅

小倉の引上線にDE10に牽引され止っているGCT01形。 DE10のランボードと比べると床が高くなっています。
やはり、台車の構造が複雑で車輪径が大きくなってしまうのでしょうか?   2004年11月6日 小倉駅


 今月の友情出演はちょっと変わった形式の登場です。大学の鉄研の合宿もそう でしたが、恒例の旅行は各自がそれぞれ好きな場所に寄るので往路・復路ともメ ンバーは複雑に離合を繰り返すのが常になっています。2004年の旅行は8人が参 加しましたが、幸運にも(?)フリーゲージトレインに出会ったのはT・Oただ一 人でした。(2007年1月 H・T)
 大学時代のクラブ「鉄道研究会」の仲間達と年一回、鉄道旅行をする行事が30 年近く続いています。この旅行、一般の旅行とは少し変わっていて、宿泊地は決 めますが、それぞれがバラバラに目的地に向かい、帰りもバラバラで帰ります。 宴会と宿泊場所だけが同じであるといった旅行です。2004年は、そろそろ九州行 きのブルーとレインが危ないということで、「乗って残そう寝台特急!」を合言 葉に宿泊地を小倉に決めました。
 ノーブルジョーカーメンバーであるH.T.などとともにまだ単独で運転され ていた富士に乗車、翌日、私は小倉で降り、モノレール(北九州高速鉄道)の乗 り潰しをしています。企救丘まで行き、帰りは日田彦山線で小倉まで戻ると引上 線にこのフリーゲージトレイン、GCT01形が止まっていました。  山陽新幹線での試験を終了し、小倉工場へ回送するところだったようです。こ のあと、九州新幹線の新八代で試験をするのかと思っていたのですが、今日まで 小倉工場に留置されたままです。
 さて、この「GCT01形」は、1,067mmの在来線と1,435mmの新幹線を直通運転 する電車として開発が進めらました。世界的に見るとスペインの「タルゴ」が有 名ですが、軌間変換は客車のみで、牽引する機関車は交換しています。電動機や 駆動装置の付いた複雑な構造をもった台車を履いて、しかも新幹線区間で 300km/hを目指すのはこの車輌が初めてです。1994年(平成6年)に運輸技術審議 会の「21世紀に向けての鉄道技術開発のあり方について」の答申で、重点技術課 題のひとつとして軌間可変台車開発が取り上げられました。これを受け、運輸省 (現、国土交通省)、日本鉄道建設公団(現、鉄道建設・運輸施設整備支援機 構)、(財)鉄道総合技術研究所(JR総研)が開発を始めています。  この車輌は1998年(平成10年)に製造され、翌年から山陰本線、アメリカのコ ロラド州にあるプエブロ実験線、日豊本線、予讃線、山陽新幹線で走行・耐久試 験を実施しています。ちなみに形式の「GCT」は、Gauge Changable Trainの略だ そうです。
 最近、第二次試作台車が完成し、JR四国の多度津工場で試験を開始したという 話を聞きました。もうすぐ第二陣の試験編成が登場してくると思います。 (2007年1月 T・O)