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天賞堂のレ2900は昭和33年から販売されていた製品で、古くからの16番ゲ−ジャ −なら1両はお持ちではないでしょうか?
平成に入ってから安達から貨車のキットも数多く発売されるようになり、当鉄道で も貨車の増備が盛んになりました。貨物の編成が長くなってくると、その中に冷蔵車 を加えたくなりました。当時、木造のレはこのレ2900しか製品化されておらず手持ち のレ2900に手を加えてみようと考えました。
この製品、上回り(エボナイト製)は、なかなか感じよく出来ていますが、真横 から見ると妙に腰高で下回りが透けており(ブレーキてこが付いていないためもあり ますが)一軸台車のリンク受けがやたらに目立っている印象を受けます。その最大の 原因は台枠側梁を表現している床板の折り曲げ部分の幅が不足していることにあり ます。
そこでまず鉄板プレスで出来ている床板の両側の折り曲がった部分に1.5mm幅の真 鍮帯板を半田付けして幅を増しました(こうしないと”日本国有鉄道”や車番のレ タリングも出来ません)。側梁が厚くなった分、一軸台車の上部をヤスリで削って取 り付けました。これでリンク受けが目立ちすぎることもなくなります。後はエコーの ブレーキてことブレーキシュウを取り付けて車輪をスポーク車輪に変えました。
上廻りは、まず浮き出ているナンバーと形式を削り落とし(彫刻刀で良く削れます) 上からもう一度銀色をスプレーした後、貨車用の黒のインレタでナンバー、形式等を レタリングしました。この上廻りの材質はラッカーの食い付きが悪くインレタの台紙 を剥がすときに塗装も剥がれてしまったりするので苦労しました。プライマーなどで 下処理を行った方が良かったかもしれません。後は屋根のキャンバス張り部分を ワキ1559 と同様に仕上げ、全体に煤けた感じに黒を中心に軽くウェザリングを施しました。
ナンバーは適当にレ3209としましたが、後に出た渡辺一策氏の著書”国鉄冷蔵車の 歴史(上)”(RM LIBURARY)を見ると、この模型のプロトタイプは扉ヒンジの形状 から一次車(2900〜3149)であると思われるので、いずれ車番を変更しないといけな いと考えています。(2003年3月 S.N)