1970年代は古いものが次々と新しいものへと置き換えられていった年代でした。
蒸気機関車の全廃はその象徴ともいえる出来事であり、去り行くものへの郷愁で当時
大きなブームを巻き起こしました。しかし、この時代に消えて行ったのは蒸気機関車だけ
ではありませんでした。蒸気機関車廃止の陰で旧型電機もまた急速にその数を減らして
いきました。今回から70年代に活躍していた旧型電機をシリーズで紹介していきたいと
思います。
旧型電機シリーズの最初は2回にわたって東北本線を紹介します。
東北本線には、旅客列車にEF56、EF57、EF58が、貨物列車にEF15が
運用されていました。他の線区の旅客列車が新型電気かEF58であったのに対し
EF56、EF57の牽く旅客列車が残っていたのが大きな魅力でした。
特に、EF57はパンタが車端に飛び出した精悍な顔つきから、当時でも人気のある
機関車でした。
東北本線の第一回はこのEF57を紹介します。
当時、EF57は事故廃車の12号機を除く全機14輌が宇都宮に配属されていて、
急行列車を中心とした旅客列車に運用されていました。
(TopnumberAlbum EF57参照)
特に、お盆の前後や年末年始には多数の臨時列車が運転され、
早朝から午前中にかけて次々と上っていく夜行急行を牽くEF57の姿は壮観でした。
昼間の各駅停車を牽くEF57 |
夜行急行を牽き上野へ進入するEF57 |
夜行急行の先頭にたち出発を待つEF57 |
機関区にたむろするEF57 |