中部天竜−飯田
豊橋から進んできた飯田線は中部天竜で天竜川と出会い、
佐久間ダムの建設により線路の付け替えが行われた
佐久間−大嵐間を除き、天竜川の刻んだ深い谷に沿って
天竜峡へ向かいます。
中部天竜−天竜峡間は、飯田線の中でも最も秘境を感じ
させる区間で、車窓の景色も抜群です。
この区間は三信鉄道の手によって建設されましたが、
当時の技術では鉄道の敷設は困難とされていただけに
相当の難工事だったようです。天竜川の両岸まで山が迫り、
その山を削って線路が敷かれている区間が数多くあり、
乗っているだけでも当時の鉄道建設の苦労が偲ばれます。
そういう場所には人家はほとんどありませんが、
山の向こうに集落があるのか駅だけはちゃんとあり、
利用客も結構あるようでした。
天竜峡から先は伊那谷に入り、それまでとはうって変わって
のどかな風景の中を走ります。
私が最初に訪れた1971年には中部天竜支区のED18とEF10が
この区間の貨物列車を担当しており、ED18は1-3号機の3輌が
配属されていました。
ED18は軸重軽減のため、動軸の間に走輪をもつ独特の軸配置を
しています。
1、2号機はED50からED17を経てED18に改造されましたが、
3号機はED52から直接ED18へ改造されています。
ED18は翌年の1972年には3輌そろって伊那松島へ転属となり、
この区間の貨物はすべてEF10になりました。
ED18については
TopnumberAlbum
にも掲載していますので、そちらもご覧ください。
【飯田線年表】
朝もやの水窪を出発するED18の貨物列車
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線路は川岸にへばりつくように敷設されている
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朝の光を受けて
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A-1-Aの独特の軸配置がよくわかる
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駅からつり橋を渡って山を越えないと集落はない
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温田駅に進入するEF10
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天竜川をバックに走るEF10の貨物列車
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伊那谷に入ると景色が一変する
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