トップナンバーアルバム

岩国駅に停車中のNT3001です。錦川鉄道の列車は、全て岩国まで乗り入れています。
2013年11月24日 岩国駅


 鉄道趣味の一つのジャンルに乗りつぶしがあります。 確かに全国の鉄路の全てに乗ることに魅力はあるものの、 私にとっての優先順位はあまり上位ではなく、ついでに乗ることが多いでしょうか。 昭和59年に大学鉄研の仲間と広島に行った時、誘われて岩徳線と岩日線に乗りましたが、 これも岩徳線に残る客車の写真を撮るついででした。
 今月の友情出演は、岩日線改め錦川鉄道のNT3001をご覧ください。
(2021年1月 H・T)


NT3000形の形式番号表示は、半室運転席の反対側窓上に愛称と共に表示されています。
2013年11月24日 岩国駅
 30年ぐらい前だったと思いますが、 学生時代からの鉄道ファン仲間と徳山から広島へ向かうために岩徳線を利用しました。 その頃は、全国の鉄路走破(乗り潰し)しようという気はなく、 その友達が岩徳線に乗りたいと言ったのでお付き合いでした。 しばらく乗ると川西駅のチョット手前で、進行方向に向かい左手から線路が近づいてきて、 岩徳線と合流しました。「これが錦川鉄道か。でも乗る機会ないだろうなぁ。」と思ったのですが、 その後、鉄路制覇の夢が芽生え、2013年11月、錦川鉄道に乗りに行きました。
 錦川鉄道は、 国鉄特定地方交通線だった岩日線を1987年第三セクター化した路線で山口県や岩国市が出資しています。 車両は地元企業日立製作所に発注されましたが、実際には実績がある新潟鐵工所が製造しています。 開業時、NT2000形、NT2100形(イベント用)が準備されました。その後、老朽化が進み、 2007年から2008年にかけてNT3000形に置き換えられました。 NT3000形は、新潟トランシスが地方交通線用として開発した気動車です。 前面貫通式で、車長が18m、2扉車です。錦川鉄道では、座席を転換クロスシートとし、 トイレも設置されています。4両を導入、ブルー、ピンク、グリーン、イエローと車両ごとに異なり、 公募でそれぞれに愛称が付けらました。 トップナンバーのNT3001は、ブルーで愛称は「せせらぎ」です。
 錦川鉄道は、岩日線の延伸計画区間、錦町駅〜日原駅のうち、 路盤が完成していた錦町〜雙津峡温泉間で、観光用トロッコ遊覧車「とことこトレイン」を運行しています。
 この区間は6kmもあり、ゴムタイヤ式遊覧車としては日本一の長さです。 2004年には、国土交通省から地域活性化への貢献部門で「日本鉄道賞」を受賞しました。さらには、 2017年にイベント用でJR東日本烏山線で運行されていたキハ40 1009を購入しました。 そして、2019年「清流みはらし駅」を開業しました。 この「清流みはらし駅」は、接続する道路がなく、自動車や徒歩ではたどり着けず、 イベント列車に乗車しないと訪れることができない「秘境駅」です。
 このように錦川鉄道は、積極的に経営を展開しており今のところ存続問題とは無縁と なっています。このような地方路線が増えることを期待しています。
(2021年1月 T・O)

岩日線の未成線区間の錦町〜雙津峡温泉で運行されている観光用トロッコ遊覧車の「とことこトレイン」です。 2編成ありこれは「ゴトくん」です。 元は、2005年開催された愛知万博で活躍していた電気自動車「グローバル・トラム」です。
2013年11月24日 錦町駅構内

終点の錦町から完成しているトンネルが見えました。 「とことこトレイン」はここを走っているのでしょうね。
昭和59年11月10日 錦町 (撮影:H・T)