平成15年(2003)12月20日 仏生山工場にたたずむデカ1
四国で頑張る高松琴平電鉄ですが、関東に暮らしていると情報不足
(勉強不足とも言う?)で、たまに訪れてみると珍なる車が歓迎して
くれたものです。恒例になった友情出演シリーズは、そんな琴電の中
でも正真正銘な珍車デカ1をご覧ください。(2005年10月 H・T)
高松琴平電鉄は第二次世界大戦による被災で多くの車輌が使えなく
なったことで、国鉄からワフ25000を購入し、荷物室に窓を取り付け、
11000形として旅客用に転用するという荒業を行っています。車掌室も
乗務員室として改造し「クハ」となっていますが、実際に運転機器が
取り付けられたのか、単にトレーラーとして使用したのかは定かでは
ありません。しかし、2軸単車で、乗り心地は良くなかったようで、
わずか3年で、廃車となってしまいました。
デカ1は、廃車された11000形の台枠2輌分と手持ちの台車、電装
機器を使い、自社の今橋工場で1957年(昭和32年)に誕生しました。
当時は、志度線、長尾線が600V(琴平線は建設当初から1500V)で
あったことから複電圧車となり、各線に乗り入れが出来るようになって
います。
ご覧の通り、車体中央を運転室とした独特の風貌で、片側にはクレーン
も取り付け資材運搬や保線作業に従事したようです。それらの作業は、
トラックやモーターカに変わったようですが、仏生山工場の入換や
降雪時にはスノープラウを付け除雪車として動くようで、今でも現役です。
(2005年10月 T・O)