トップナンバーアルバム

梅田行普通列車の5501です。手前から5501+5601+5602+5502。 「リノベーション車両」の姿です。
2019年8月4日 大石〜新在家

新在家駅に停車中の5502です。梅田方の2両は奇数車、 三宮方の2両が偶数車となっています。
2019年8月4日 新在家駅


 私は関東にいましたが、阪神・淡路大震災はその被害の大きさから衝撃でした。 阪神電車の高架の石屋川車庫が崩れたのにも驚かされました。 今月の友情出演は、そんな震災と縁のある阪神5500系をご覧ください。
(2019年11月 H・T)
 1995年(平成7年)1月17日の早朝、阪神・淡路大震災が発生しました。 その時、私は滋賀県草津市に住んでおり、あまりにも強い揺れで飛び起きました。 幸いに滋賀県では大きな被害はなかったのですが、神戸市を中心に兵庫県は甚大な被害を受けました。 阪神電鉄も、線路や駅施設はもちろん、多数の車両が被災しました。
 当初、5500系は2代目5001形以前の製造された5151形、5261形、 5311形の代替で計画されていました。 しかし、阪神・淡路大震災により5151形2両、5261形4両、5331形2両が被災廃車となり、 急遽前倒しで製造され、5501編成が1995年11月、 5503編成が1996年1月から営業運転を開始しました。 この車両は、車体外観は8000形後期製造車を踏襲し、普通鋼で19m3扉車ですが、 主要機器に、阪神初となるVVVFインバータ制御、 ボルスタレス台車を採用した次世代標準車の位置づけです。 そのため、車体塗装が、変更され、従来の上部クリーム色、下部マリンブルー色を、 上部アレグロブルー(空色)、下部シルキーグレイ―色(淡灰色)となりました。 2000年まで9編成36両が製造されています。 加減速は、従来のジェットカー起動加速度4.5km/h/s、 減速度5.0km/h/sから0.5km/h/sずつ下げられています。 VVVFインバータ制御により中高速域の加速性能が向上し、 従来通りのダイヤ運用が可能となったからです。 5001形と同じ全電動車ですが登場時から制御電動車+中間電動車+中間電動車+制御電動車の4両固定編成です。 中間電動車形式(5601形)が誕生したので、5500系で括られています。
 この車両も、登場から20年以上が経ち、制御機器などの更新は行っておりませんが、 旅客設備を2016年から5700系に準じた仕様に変更しつつあります、 塗装も変えられて上部がラピスブルー色、客室扉と下部がモダングレー色とし塗分け位置を下げました。 阪神では、この5500系車両を「リノベーション車両」と称し、本線の普通列車として活躍しています。
(2019年11月 T・O)