トップナンバーアルバム


休車から8年経ち、車体はかなり傷んでいます。      能勢電鉄 平野車庫 1974年2月24日 撮影:M・N


 早いもので阪急が大好きだった友人のM・Nがくも膜下出血に倒れて2年。 今月 は三回忌の命日ですので、彼が残した写真から阪急特集をお送りします。
 第一弾は能勢電の平野車庫に疎開中の380です。 だるまさんシリーズの 「だるまさんの定番」 で私が撮影した380をすでにご覧いただいていますが、 あらため てM・N撮影の画像をご覧ください。 「平野で見た383が復活したんだよ!」と知 らせてくれたM・Nのことを思い出します。 なお、解説は彼のネガを整理してい るT・Oにお願いしました。(2007年2月 H・T)
 トップナンバーアルバムでは 能勢電鉄時代の320 を紹介をしましたが、380は 320の増備車として1936年(昭和11年)登場しました。神戸線の特急で活躍した900形 を小形にしたスタイルで320形より車体幅が50mm広がったほか、電気溶接を大幅 に採用し、リベットがあった320形よりスマートな車体となっています。
 一時、制御車化され320形の中間車として、今津線で使用されましたが、再び 電動車化され、今津線、伊丹線などの支線運用につきました。しかし、昇圧改造 対象から外れたため、1966年(昭和41年)に休車となり能勢電気軌道(現、能勢 電鉄)の平野車庫に留置されました。
 1974年(昭和49年)のときにはヘッドライトなども外された状態でかなり傷ん でいましたが、383のみ1977年に能勢電鉄へ譲渡され車体更新、中間車化され500 形に挟まって1985年(昭和60年)まで活躍しました。この380を含む他の5両はこ の平野車庫で解体されています。(2007年2月 T・O)



この383は能勢電鉄で現役復帰し、500形の中間車として活躍しました。   能勢電鉄 平野車庫 1974年2月24日 撮影:M・N