トップナンバーアルバム

大月駅で出発を待つ「フジサン特急」。手前がクロ2001。         2014年8月28日 大月駅

この2000系車号表記は車体側面にはなく端面にあります。        2014年8月28日 大月駅

クロ2001と編成を組むクモロ2201です。前面と乗降ドアに 165系の面影が残っています。 2014年8月28日  大月駅


 今月の友情出演は、T・Oが得意とする中小私鉄から富士急でフジサン特急として活躍した(している) 元パノラマエクスプレスをご覧いただこうと思います。
 パノラマエクスプレスは小田急のロマンスカーや名鉄パノラマカーと同様の展望席を設置した点で国鉄らしからぬ車両でしたね。 私は下吉田駅にスハネフ14形が保存された時に仲間と「フジサン特急」と「富士登山電車」の両方に初めて乗ってきました。
 小田急の3100系、名鉄の7000系、7500系とも運転手は天地の浅い運転席の潜り込むのですが、 さすが国鉄!パノラマエクスプレスの運転台は普通の姿勢で運転します。 高運転台を展望席の後に置いてある、そんな構造に「国鉄」を感じてしまいました。(2015年8月 H・T)
 今回のトップナンバーは富士急行のクロ2001です。この車両は国鉄時代、165系を前面に展望室を設置、側面も大形固定窓に改造、 シートピッチを1,460mmまで広げ、中央線・大糸線の山岳風景を楽しめるようにした「パノラマエクスプレスアルプス」の先頭車でした。 JR東日本で2001年(平成13年)廃車となり、富士急行が購入したものです。 元々、3+3=6両編成で中間にも運転台がありましたので富士急行ではバラして3両編成X2本として「フジサン特急」として運用しています。 外装は白をベースにして富士山のキャラクターが描かれていますが、内装は「パノラマエクスプレスアルプス」時代と変わりありません。 クロ2000形の展望室やラウンジ席、中間車モロ2100形の低屋根部分にある個室も残されています。
 私は12年前に「フジサン特急」展望室に乗りましたが、大月側が展望室のクロ2002でした。 そのため、大月駅から富士吉田駅(現、富士山駅)までは後方景色を眺めて、 スイッチバックで方向転換した富士吉田駅から終点河口湖駅までの7、8分だけ前方景色を堪能しました。 ちょっと残念でしたが、この時は展望室は私のみで一人で占有出来たので十分に楽しめました。
 なお、クロ2002+モロ2102+クモロ2202編成は2014年に廃車・解体され、 クロ2001+モロ2101+クモロ2201編成も2015年度廃車とのアナウンスがされています。 これで、学生時代からお世話になった国鉄急行形も姿を消します。 2016年度からは、すでに運用されている元小田急の20000形改造の8000系と JR東海から移籍する元371系(8500系)「あさぎり」コンビに代わります。(2015年8月 T・O)