シキ40 (1/80・16.5mm) トップページ   目次ページ






 友人から天賞堂のプラ製EF16が移籍してきました。 板谷仕様なので貨客どちらにも使えそうですが、 やはりEF16には貨物列車が似合うだろうと手持ちの貨車を総動員することに。 そんなことで完成以来ほとんど出番がなく惰眠をむさぼっていたシキ40に起きてもらうことにしました。

 シキ40形は昭和4年から20年にかけて22両が製造された30t積低床式大物車です。 低床面が広くて使いやすかったことから荷主に好評だったようです。 リベットが目立ち、いかにも戦前製のいで立ちですが形式消滅は昭和57年と遅かったこと、 黄帯を巻かずにすんだ形式だったことから模型でも使い道の広い形式ですね。
 RMライブラリー91「大物車のすべて(上)」をお持ちでしたら36ページの写真をご覧ください。 梁に穴が開いていますが、これは積荷を(ボルトで?)固定するために開けたものだそうです。 ちょっと荒っぽい方法ですが、現場ではこんな締結方法も認められて(黙認?)いたようです。

 さて、このシキ40はアダチのキットを組んだもので、 完成は30年以上前のことだったでしょうか。 アダチの黄色の箱は色々と買ったのですが、異例に早く完成しています。 というのも、TMS198号の「やさしい工作 シキ90の作り方」を読んでシキ90を作ったのですが、 中学生の頃の工作ゆえその出来栄えにだんだん不満が募り、 形式は異なりますが真鍮キットで再挑戦した次第です。

 今回は運転会に間に合うよう、 レタリングの追加、積荷の作成とウェザリングとお手軽に済ませました。 キットのデカールで「シキ40」は貼ってあったので、 くろま屋の貨車用インレタでその他のこまごました標記を追加しています。 本当は「シキ40」も貼り替えたかったのですが、 年季の入ったデカールのはがし方がわからなかったのでそのままとしました。

 シキに限らず貨車の積荷は悩ましいところで、 変圧器などお手軽で丁度いいものはなかなかみつかりませんが、 息子のコレクションに大きさのいいものがありました。 それはウルトラマンに登場した「カヴァドン」です。 「生き物」ではなく展覧会の「展示物」を運搬中という設定とし、 木枠の中に納まってもらいました。
 積荷はワイヤーかロープで固定しないといけないのですが、 キットにはフックが含まれていなかったこと、 お手軽工作で済ませたかったことからあっさりと省略しています。 なお、木枠の底面の角材がシキの梁にはまるようにしたので走行中に積荷を落とすことはありません。

 ウェザリングはタミヤのウェザリングマスターを使いましたが、 お手軽にいい感じに仕上がったと自画自賛しています。

 この手の低床車は、フランジが車体に接触してショートしたり、 脱線の原因になったりと走行性能に不安があることが多いのですが、 このシキ40は全く問題なく快調に走っています。 なお、惰眠からの目覚めは2019年4月でした。
(2020年9月 H・T)





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