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 山陽本線では旅客列車牽引の主力はEF58でした。東海道本線では臨時を除き特急列車は EF65牽引でしたが、山陽本線では特急を含めてほとんどの旅客列車がEF58牽引でした。 残念ながら私が訪れた1970年代前半には特急にはヘッドマークがありませんでしたが、 早朝、九州から大阪へ向けて次々と上ってくるブルートレインの先頭に立つEF58の姿は 颯爽としていて、正直カッコイイと思いました。 やはり、ゴハチにはブルートレインがいちばん似合いますね。
 一方、貨物列車はEF60、EF65、EF66が主力で、一部にEF15が使われていました。 短距離の貨物だけだったのかも知れませんが、撮影をしていてもEF15にはあまり お目にかかることはありませんでした。
 さて、山陽本線の旧型電機といえばやはりセノハチのEF59が白眉でしょう。 EF59はセノハチの補機専用機であり、単機または重連で後補機として列車を押し上げたあと、 走行中に解放を行うという離れ業を行っていました。補機運用は片道だけだったため、 この区間ではEF59重連や4重連の回送もよく見られました。

特急もゴハチの牽引でした。 朝、九州からの寝台特急が次々と上ってくる。

SGから蒸気を吹き上げながら出発してゆく。 朝日を反射して下関をめざす。

珍しくEF15牽引の貨物列車に出会いました。 貨物列車を重連で押し上げる。

重連での回送。 ゴハチ牽引の急行にも補機がついていました。

EF59    EF59は山陽本線・瀬野−八本松(通称セノハチ)間の補機専用機として EF53とEF56から改造された機関車です。1963年から1968年にかけてEF53の全機19輌が EF59に改造されました。その後の列車増発に対応するため、1969年と1972年に EF56から5輌が改造され、EF59は総勢24輌となりました。
 後補機として列車を押し上げるのは上り列車のみであり、広島側の第二エンドは 警戒色塗装が施されていました。また、連結器の走行中解放を行うために西条側の連結器には 自動解放装置が装備されていました。
 1977年のEF61-200番代の投入で引退かと思われましたが、EF61は重連ができず出力も不足であったため、 1982年から投入されたEF67によって置き替えられるまで現役を勤めました。


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